きっかけとなるひと言を投げ掛けられなかったばかりに、知り合いになれなかった人の中に、今のあなたの人生に重要な役割を果たしてくれていたはずの人がいたかもしれません。

目の前を通り過ぎたチャンスに、重大なビジネスチャンスが隠れていたかもしれません。

決して奇をてらうわけではなく、そんな大切な人間関係の第一歩に、あえての働きかけを取り入れていただくことができれば、、、そんな想いからこの書籍は生まれました。

私のキャリアを総動員して、きっかけとなるフレーズを絞りに絞って１００連発！そして、それぞれに、心理学的なバックボーンと用例、展開例等々、盛りだくさんのコンテンツになっています。

前作、『スベらない話し方（かんき出版）』をご覧いただいた、
学研パブリッシングのご担当者さまよりご連絡をいただいたのがこの夏です。

非常に恐縮なことなのですが、「引き出しが多そうだ・・・」、
というご感想を持っていただけたことが、 ご連絡をいただけたきっかけだったそうです。

（なんちゅうデカイビルだ！！）
首が折れんばかりに見上げた五反田、学研さんの本社前。
あっという間に十数階にたどり着く高速エレベーターに感動しながら入った編集室。

お茶を挟んでお聞きした編集者さまの想いは、『会話のきっかけ』でした。
きっかけに対する想いに、私も多いに共感しました。

確かに、コミュニケーションにはきっかけが存在しています。
そのきっかけを逸したために、手に入れ損ねたビジネスチャンスは数多くあったはずです。
友達になれなかった人は無数にいたハズです。

もしかしたら、その中の誰かが、大親友になっていたかもしれません。
今、そして将来の自分に大きな影響を与える人になっていたかもしれません。

ビジネス上の付き合いに限らず、友達関係も、すれ違いの人も、、、
ビジネスも成功も愛も、すべて、最初の最初のひと言から始まるのです。

でも、大多数の口下手な人たちにとって、最初の第一歩が最もハードルが高いものであることも事実。
ここさえ意図的にクリアすることができれば、
多くの人の人生にプラスの変化が現れるはずです。

今まで、なにげなくスタートしていたその人間関係を、
どんなに口ベタな人でもスムーズに始められるフレーズをもって、あえてスタートするのです。

『誰でも使えるようなフレーズを、８８個くらい欲しい』

そうおっしゃる編集者さまにお応えしようと、
私自身のキャリアを総動員して絞り出したフレーズは軽く１００を超えました。
結果、その中からちょうど１００を選んで、１００連発！と銘打ちました。

意図性をサポートするために、
このフレーズがどうして有効なのかという心理学的なバックボーンに加えて、
会話例、展開例、ＮＧ例等をふんだんに盛り込みました。

夏が終わる頃、決定したタイトルは、『面白いほど話が弾む!魔法の「１０秒！」きっかけフレーズ』。

もちろん、この中には、私が新婚さんいらっしゃいの前説や舞台袖で勉強したことや、
文枝師匠直伝の方法論もいっぱい詰まっています。
当然ながら、ご挨拶と報告を行うために、最終段階で文枝師匠のもとを訪れました。

なんとなく校了が見え始めた１０月１３日、
文枝師匠が襲名披露公演で前橋に来ているという情報をキャッチ。
この日をご挨拶の日に選びました。。。

「最近どないしとんねん？」
『頑張っております』
と、会話が続き、新著が出版される旨をお伝えすると、なんと！

なんと！

なんと！！！！

帯に推薦文をいただくことができました。
お忙しい中、文枝師匠、心よりありがとうございました。

思わず微笑んでしまうフレーズに、さすがのインパクト。。。

私が、この数年間のコミュニケーション講師の仕事を通じて感じたことは、
唯一の正解は、当たり前のことをあえてやることに尽きるということです。
難しいことや凄いことの中に、解決策は絶対にないのです。

あってもできません。。。

何の変哲もないフレーズでも、
あえて投げ掛けることで、相手との間の空気を感じることができるものです。

手に取っていただける方の人生に、少しでもプラスの変化を感じていただけるよう、心より願っています。